仮面ライダーガッチャード
ザ・フューチャー・デイブレイク


□未来の宝太郎

 演じている役者が別人なので宝太郎であると巧く呑み込めまないのが難点ですが、未来の宝太郎自身は非常に格好良いです。嘗ての主人公が地獄を味わって絶望した姿と言うのは興奮しますし、だからこそ過去の自分に同じ思いを味わわせたくないとする高潔さには胸を打たれるものがあります。彼が語る過去の回想を見て此方も涙がボロボロ流れ出ました。

□「ラケシスは私達を守って死んだ」

 ラケシスの扱いが酷いですね。テレビシリーズ本編では魅力的な存在になっているので、それが映画でも見たかったところです。

□「そうか、そうだな」

 自分が味わった二十年の苦しみが理解るかと過去の宝太郎に詰め寄っていた未来の宝太郎が、ちょっとした説得で簡単に受け入れあっさり納得したのに拍子抜けしました。頑なになった未来の宝太郎が立ち直り再起するのが、本作に於けるドラマの肝なのですからじっくり丁寧にやってほしかったです。

□「知った事かァア!」

 ミナトの姿と声で喋らないでと懇願されたアルザードがこう叫びながら怪人の姿に変わるのですが、言われた通りミナトの姿を捨てているので結果的には良い人なのでは?

□門矢士

 何の脈絡も無く士が登場しましたが、彼はこんな風でしたかねぇ。何か風体とか喋り方が違って見えます。

□未来の九堂りんね

 りんねの死に二十年苦しんでいた宝太郎ですが、実はりんねもまたそんな宝太郎を見ながら自分の言葉が届かない事に苦しんでいたと言うのがまた良いですね。

□VSグリオン

 未来の宝太郎に未来のりんねの声がとうとう届いたのが美しくて盛り上がったのですから、グリオンとの戦いは三対一にせず決着はガッチャードデイブレイク一人でつけてほしかったです。

□冥黒王との戦闘

 戦隊の映画は巨大戦闘がなくなったと言うのに、仮面ライダーの映画は欠かさずあるのですね。戦隊にはロボ戦を求めていますし仮面ライダーには巨大なCGの敵との戦闘なんて求めていないので、逆ですよ。
 そしてこの戦闘がダラダラとしてやたらと長いのが印象を悪くしました。その前までの盛り上がりが台無しです。感覚的には、初期のMOVIE大戦シリーズの合流パートくらいありました。

□未来の宝太郎の去り際

 逃げた敵を追ってまた戦いの旅に出るのが格好良いです。とにかく徹頭徹尾未来の宝太郎が格好良かったです。惜しむらくはもっと演技の達者な役者に演じてほしかった事ですね。そうすればより魅力的な人物に見えた事でしょう。

□総評

 未来の宝太郎が別人に見えてしまう事を除けば良かったです。ちょっと気になったのは加治木涼が初期のオカルトネタに飛びつく動きを見せた事でしょうか。現在本編では仮面ライダーの事も知りシリアスなドラマを見せたばかりでしたから落差が大きいです。ラケシスの扱いもそうですが、映画が公開される頃にテレビシリーズがどうなっているのか想像しながら作っているので、完全にマッチさせるのは難しいのでしょうね。それと作品の性質上、スパナ達も出さない訳にはいかないのでしょうが、映画としては登場人物を未来に行った一行に絞った方が纏まっている様に感じます。

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(24.8.4)